石の2 肌の露出に関する話


肌1 最近の日本の女子高生のスカートの丈は、ぼくらの時代からは、
考えられないくらいの超ミニである。あれで校舎の階段を登られた
場合、今の男子高校生はどうやって毎日を平穏に過ごしていけるの
だろうか?と不思議に思う。欧米では、あんな超ミニで夕暮れの頃、
街角にたたずんでいたら、客待ちの娼婦と思われるという。
それに加えて最近の女子高生の中には濃厚な化粧をしているのが
いて、この前、通勤途中に見かけた女子高生は、首から下は制服の
女子高生だったが、首から上はほとんど飲み屋のホステスであった。
大都市よりも田舎の地方都市の方がその傾向が強いという。

AKB48という少女アイドルグループも、女子高校生も要するに、
太ももを出すのがセクシーというか、かわいいとされている。
特に私服では、ミニスカートに黒のハイソックスを履いて、残された
太ももの部分だけを露出している女の子達が多く、そこの部分を、
萌え用語で「絶対領域」と言うのだそうだが、なるほどと思う。
たしかに、おじさんとしても、目を引きつけられてしまう。

しかし大人の女性になると、太ももを出すことがなくなり、パンツ、
つまり昔風に言うとスラックス姿になるので、太ももでかわいさを
アピールできるのは、せいぜい高校生から20代の初期までなので、
若い子達は、競って絶対領域を見せびらかすのだろう。

肌2 その代わり、日本では肌の露出に関して、胸の谷間は控えめである。
女子高生の制服でも、太ももは平気で出すのに、胸を開けることは
ない。逆に欧米では、制服がないので、ジーパンにTシャツ姿が多い
が、その場合、胸の開きが多く、胸の谷間が見えても平気なようで
ある。大人の女性でも平気で胸の谷間を見せている。

考えてみれば、ヨーロッパでは、貴族が踊る公式のパーティーでも、
淑女が着るドレスというのは、肩が丸見えである。下半身はふっくらと
した長いスカートなのに、上半身は胸の谷間が見えても平気なファッ
ションである。結婚式でも、西洋式のウエディングドレスというのは、
肩ヒモ一本だったりする。むしろ、それがエレガントであって、女性
らしさの魅力の発露は、上半身の肌の露出に頼っている。

つまり、肩から胸の谷間までの露出は、セクシーであるが、
下半身の足や太ももの露出はエロチックとなっている。
実際、アメリカの西部劇のキャバレーや、フランスの劇場での
フレンチカンカンなどの、踊り子が勢ぞろいして、スカートを
上げて一斉に片足を上げる動作などは、当時としてはものすごい
エロチックな風景だったのであり、だから、男共が吠えたのである。
小学校でのスカートめくりなども、そっちの方である。男にとっては、
パンチラというのは、たまらない興奮の遊びなのである。

太ももを出すといっても、例えば、アメリカの西海岸やら、フロリダ
の海辺で、女性がTシャツに、ショートパンツで太ももを出している
のは健康的なセクシーであり、日本の都市でも、夏の暑い季節に、
ショートパンツの女性が太ももを出しても、それほど違和感はないが
肌3 超ミニのスカートをはいている女性というのは、季節に関係なく、
エロなのである。それはパンティーが見えるかもしれないという
際どさにある。

足のセクシーといえば、チャイナドレスや、ベトナムの青ザイなどは
長いワンピースのドレスの裾に縦長の切れ目のスレットがあって、
太股がチラチラ見えて、それなりにセクシーである。しかし、それでも
上半身は首までしっかり布で覆われている。
逆に、中南米や南欧州の女性は、オッパイがこれでもかというくらい
形がはっきりしており、胸の谷間が露わでも平気である。
文化の違いなのだろうが、もしこれで、中南米や南欧米の胸の谷間
が露わな女性達が、スラックスでなくてもし、超ミニスカートをはいて
いたとしたらどうだろうか?もろエロチックであり、男達は猛り狂って
生産的な仕事が出来ないであろう。だから、文化の違いはあれ、
そこはそれなりに、バランスが取れているのである。
絶妙なバランスである。
(2013年)


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