石の2 どんどんロボット化する接客用語


この5,6年くらい前からだが、
大正101 コンビニや、ファミレスのチェーン店を中心として、
ものすごく不自然な接客用語が、氾濫している。

いちばん顕著な例が、「よろしいですか?」を
よろしかったですか?」と過去形で言うことだ。
なんで、わざわざ過去形で言うのか不思議である。
大人にとっては、ものすごく耳障りで、イヤなものだ。
どうも、これ、英語のマニュアルの誤訳らしい。
英語では「will you?」より、「would you?」の方が
丁寧である。それをそのまま、直訳してしまったらしい。
ほとんどバカである。日本語では、過去形にしても
なんら丁寧にはならない。
バカな店が、それを若い従業員に強制するものだから、
若者は、それが丁寧なのだと思い込んでいる。
接客101 日本全国、田舎ほど、ひどい。

料理を運んできて、「こちらがハンバーグになります」
の「なります。」も、ものすごく変である。なんで素直に
「ハンバーグです」と言えないの?

レジで料金をもらう時に、「お預かりします」というのも
ものすごく変ちくりんである。
560円のものに560円払っても、
「ちょうど、お預かりします」などと言っている。
預かっただけなら、返せ。
「ちょうど、いただきます」というのが本当である。

店に客が来店した場合は、「いらっしゃいませ」が
普通なのだが、バカなチェーン店では、付け加えて
「こんにちわあ」と連呼させる店も出てきた。
何がこんにちわあだ。こんにちは、というのは、
向こうからやってきた人間がいうセリフであって、
迎える側が先にいうセリフではない。
だから、「いらっしゃいませ、こんにちわあ!」ほど
不自然なセリフはない。媚びている。

若い従業員でも、さすがに不自然だと思うらしく、
応援102 照れもあってか、どこか機械的に言っている。
店側は、徹底させるため、大きな声で、と命令する。
全員でいっせいに声を出せと命令する。
従業員もほとんど、やけっぱちである。
カレーを食べにいっても、レンタルビデオに行っても、
理髪店に行っても、「いらっしゃいませ、こんにちは」
と怒鳴られて、やかましくてしょうがない。
たまにムッツリ無愛想な店員がいると、
ああ、静かで、感じのいい店員だとすら思う。

サービスは、人間的な、臨機応変さだと思うのだが、
店側は、あたまから若者を信用していないらしく、
自分の頭で考えるな、マニュアル通りやれと強制し、
コンビ二104 逆に、従業員をロボット化させているのだ。
どうも、店側の病的な臆病さが、丁寧を越えて、
媚びへつらうような接客用語を生み出しているらしい。

売れない演歌歌手や政治家がやたら使う、
「歌わさせていただきます」
「出させていただきます」というのと同じだ。
胸を張って「歌います!」「出ます!」
と言わんかい!、

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