2の石 みやげ物の話


 仙台みやげというと、牛タン、笹かまぼこ、銘菓「萩の月」、
萩の月  がベスト3だが、狂牛病の影響で、牛タンの売上が減り、
 笹かまぼこの売上が増えたらしい。
  その笹かまぼこ、メーカーがいくつもあるが、有名なのは、
 「阿部蒲鉾」、次に「鐘崎」、ところが、優子に言わせると、
 地元では、「白謙」というのが、抜きん出て人気があるという。
 確かに、デパートの売り場に行くと、笹かまでは
笹かま  白謙だけに行列が出来ている。
  そういうことって、各地方でも、似たことがある。

 例えば、長崎ならカステラの「福砂屋」だ。
 全国的には、テレビCMのおかげで、「文明堂」が有名だが、
 地元で人気なのは、圧倒的に、元祖で老舗の「福砂屋」である。
 試しに、駅横のビルのみやげもの屋をのぞいてみるといい。
 入り口の左右に同じスペースで、文明堂と福砂屋が並んでいる
 が、もっぱら客が群れているのは福紗屋であり、
 文明堂は従業員がヒマをもてあましている。
カステラ     それでは、長崎でのカステラの売上ナンバー1は、
 福砂屋かというと、そうではなくて、最近は
 「長崎カステラ」というメーカーなそうな。
   実は、これにはカラクリがあって、
 旅行会社が組むツアーの場合、観光バスは、たいてい、
 このメーカーのみやげもの屋に、乗り付けることに
 なっている。当然、観光客はついつい、そこで買ってしまう。
 旅行会社へのペイバックも相当あるのだろうが、
 三番手、四番手のメーカーとしては、そういう戦略を
 取るしかないのだろう。

 福岡の「めんたいこ」では、どうか。
 ここでも、圧倒的な人気は、元祖・老舗の「ふくや」であり、
 TV・CMを一切しない、全国展開をしない、にもかかわらず、
 地元「めんたいこ」の一番のブランドである。
 二番手の「やまや」や「かねふく」は、TV・CMをやったり、
 三越と組んだりして、全国展開をして、名前を売っているが、
 それでも、福岡の人々は、あくまで「ふくや」を買う。
ひよこ  こういうことは、以外に、他県では知られていない。

 他県で知らない、といえば、福岡銘菓の「ひよこ」である。
 売上増のために、東京に本社を移してしまったらしい。
 東京以北のテレビCMでは、「ひよこ」をなんと、「東京銘菓
 として堂々と宣伝しているではないか。
 事実、東北の人々はみんな、「ひよこ」を東京みやげ
 として、買って帰るのである。こういうのって、いいのか?
 東京の人が、東京みやげとして、福岡に持っていって、
 福岡の人に笑われたという話もある。
 ひよこの、吉野堂本舗のもう一つの主力商品は
 「めんたいサブレ」である。

■2007年4月に、掲示板に「五月晴れ」さんより投稿があり、
 ひよこは、東京に本社を移したのではなく、あくまで、東京に
 ひよこの関連会社を作ったとのことでした。ひよこは福岡もんだと
 強く、こぶしをあげて訴えていました。

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